私なりに頑張ったけど私の心は最終的には浅緋と居る事にも拒絶反応を起して、結婚生活を続けて行くのは無理だった。
愛する人の傍に居れば居るほど、楽しいや嬉しいの気持ちよりも、苦しいの気持ちの方が大きくなって辛くて、もう限界だった。
それは、いずるの時も同じ。
二つの恋から学んだことは、私の恋は成就しないということ。
愛する人は私を愛さない・・・
浅緋との別れの日・・・本当はホッとした私がいたんだ。
もうこれ以上、自分を悲劇のヒロインにしなくてもいい・・・
そんな自分自身が堪らなく嫌で大嫌いだったから。
『アサヒは、シャワー』
レイには、最後に意地悪しちゃったけどね。
だって、それは浅緋が、私の心をグサリと傷つける言葉を真っ直ぐな迷いのない瞳で言うんだもの。
結婚記念日(入籍記念日)と銘打って、お洒落をして出かけて行ったレストラン。
この日、浅緋が私達の関係にケジメをつけるつもりでいる事は分かってた。


