クールな王子は蜜の味

寧々は笑いながら、

秋人の口の中へ、

卵焼きを入れている。

・・・

その光景が、

仲の良さそうなカップルに

見えてしまったオレは、

凄くイライラした。

・・・

それに気づいたのか、

秋人はニヤッと笑った。

・・・

どうやら確信犯のようだ。

・・・何考えてんだ、秋人の奴。

・・・

そう思うと、

更にイライラが増していった。

・・・

「智也も食べさせてもらいたいってさ」

急にそんな事を言い出した秋人。

オレは慌てて否定した。

「いいよ!

チワワから弁当貰ってるし」