クールな王子は蜜の味

ミミをおんぶした智也は、

ノノまで抱っこしようとしてる。

・・・

「ノノちゃん軽いから、

家まで抱っこしていきますよ?」


「いいよ、こんな時間なのに。

チワワも帰らないと・・・」


「大丈夫ですよ~。

ママには帰るの遅くなるって言ってあるし、

こう見えても強い子ですから」


「…悪いな」

・・・

道場から、自宅まで、

徒歩10分ほど。

すぐについてしまうから、

何の苦にもならない。

・・・

玄関前、

智也がミミを受け取ろうと、

私に声をかけた。

・・・

「ありがと・・ミミ頂戴」

「あ、はい・・・///!!」

・・・それに応えようと上を向いた瞬間。

・・・

マジかにあった智也の唇に、

私の唇が当たってしまった。