クールな王子は蜜の味

「よろしく、私は夏果。

貴女は・・誰さん?」


そう言って握手を求められ、

そっと手を握った私は、

小さな声で、


「…寧々です」

そう言った。

・・・

「寧々ちゃんね。可愛い名前ね?

智也にはもったいないくらい可愛い子。

私みたいにガサツなタイプの方が、

智也には合ってるんじゃない?」


「…バカ言え」


「…フフ、じゃあね、寧々ちゃん」


「・・は、はい」

・・・

今夏果が言った言葉は、

私も智也が好きよって言ってるように

聞こえたのは、私だけ?

・・・

「夏果はオレの幼なじみで、

男みたいで、一緒にいると楽な奴なんだ。

チワワも、夏果と

仲良くしてやって?」


「は・・・はい」