私自身を周囲が受け入れてくれるのかどうか。
それがとても怖かった。

親はどう思うのか。
友達はどう思うのか。

受け入れられない事が怖い。
愛されるために仮面を被り、自分はそれで良いんだと言い聞かせてきた。


けれど願ってしまったんだ。

私自身を愛されたい。
そして愛してみたいって。


「お待たせ、康介!」


まだ少し怖いけど、私は大丈夫だ。


「行こうか、千晶。」


愛してくれる人が居るから。
愛したい人が居るから。


私は誰かの代わりじゃない。

胸を張ってそう言えるのは、あなたが隣に居てくれるから。



【END】