「えっちょ、………」




煌くん!?



「煌くん、煌くん」



「なんだよ」




なんだよって………この体勢のこと、もしかして気がついてないの?




わたしは、頭を掴まえて引っ張られ、下を向きながら歩く。



頭を上げたくても、上げれない。



わたしの頭掴めるなんて、どんだけ手が大きいの?

しかも、力強いし………





「頭と首、痛い」



「ああ?」




不機嫌そうな声で言うと、煌くんは足を止めた。





「わりぃ」




やっと手を離してくれた。


わたしはふぅと息を吐いて煌くんを見た。





「ごめんなさい………」



「何がだよ」




眉間にしわを寄せ、ジロリとこっちを見る煌くん。





「だって………」




お金持ってなくて、服買って貰ったし………