恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】




「チッ……うぜー」



そう言って、近くの壁を殴った。




「愁ちゃん!きーくんが怖い……」




篤斗に言われた愁はため息をつき、俺に目を向けた。



「煌、何があったかは知らないけど、八つ当たりはよくないよ。

それに篤斗の言ってることは、本当のことなんだ。
総長さんが来ないと、何にも出来ない」




んなこと………





「言われなくても……分かってんだよ………」




そう呟きながら、自分用のソファーに腰を下ろした。




分かってることを言われると嫌になる。




あー早くあいつに会いてぇ………

会って話がしたい。




「愁、……明日からしばらく……学校行かねぇわ」




思い出したように、愁に伝えた。





「わかった。
まあ、来ても来なくても一緒だしね」




そうだな……………
行ってもどうせ、授業受けねぇし。













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