恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】




「愛依……俺には………お前が、必要だ。
お前と一緒にいてぇ……」



ああ……どうしてこの人は………こんなに………





「っき、ら……くん……」




わたしが欲しい言葉を、くれるんだろう…………





わたしはその言葉に安心して………また泣いた。



そういえば、"愛依"という名前を一番最初に考えたのは彼だった。



煌くんはいつしか、わたしの心の支えになっていた。





「煌く、ん………きっらくん………」



「ん?」



「あっありが、と…………」





わたしは泣きながらも、煌くんの顔を見て言った。




だけど、やっぱり泣き顔は恥ずかしくて、すぐに煌くんの胸に顔を埋めた。







しばらくその体制のままでいると、わたしは泣き止み、いつの間にか…………雨も止んでいた。













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