自分の目で確かめようと、抱きしめている人に目を向けた。
そこにはやっぱり、彼がいた。
「き、ら……くん……」
「愛依……」
彼の名前を呼ぶと、彼もわたしの名前を呼んだ。
瞳はわたしを捕らえて………
「ど、うして……ここに……?」
「健一から……連絡があったんだ。
愛依がいなくなったって」
見つかってよかった………
そう、安堵したように言った彼は、わたしの存在を確かめるように抱きしめた。
「きっら…く、ん………」
わたしもつられて抱きしめ返した。
それと同時に、安心したように涙が溢れた。
「きら……くん……わたし、……い、いらない子っ………なんだって………っ」
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