恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】




「そんな理由か……?
なら、無理だ。あれは続ける」




そんな……理由……?




「どうして……?」



「……………」




また、返ってこない返事。





答えてくれないの?





わたし……何かした……?






だから、監視するの……?




「……わかった…もういい…
我慢するから………」



諦めたわたしは、煌くんに背を向けた。



「早く…倉庫に行こう」



これ以上二人でいたら、もっと空気が悪くなる気がして……考えた時にはもうそう口にしていた。




煌くんもそう感じたのか、無言でソファーから立ち上がり、リビングを出てしばらくすると玄関の閉まる音がした。



わたしも慌てて跡を追い、鍵を閉めた。




いつもは楽しいバイクでの道のりも、モヤモヤして気持ちが悪かった。