「愛依!」
屋上に着くと、麻凛が駆け寄ってきた。
「麻凛………」
もしかして………あのこと話した?
だって、麻凛の先にいる、愁さんの顔つきがいつもより恐い。
仕方ないか………
こんなことが、起こったんだ。
「大丈夫?」
「……うん」
心配そうにわたしを見つめる麻凛。
麻凛の瞳には、涙が溜まってる。
そんなに………心配してくれたんだ。
煌くんは、愁さん達の傍まで行き、腰を下ろした。
わたしは………そのまま、あぐらで座ってる煌くんの上。
「愛依……」
煌くんは、わたしの右頬に手を添えた。
男の人に叩かれた方………
触られただけで、ズキッと痛みが走る。



