「別に……たいしたことしてねぇ…」 煌くんは、照れ臭そうにそう呟いた。 それが何だかおかしくて、笑ってしまった。 「笑うんじゃねぇ………」 そう言われても、笑いは止まらなくて終いには、煌くんの長い指にデコピンをされる羽目になった。 「いったぁ……もう!」 涙目になりながら、煌くんを見ると、満足そうに笑っていた。 その笑顔に見とれていると、 「明日、13時に中庭に来い」 いきなりそんなことを言われた。 「じゃあな」 「えっ?」 わたしは意味もわからず、頭に?を浮かべていた。 .