「愛依?どうしたの?今どこ?」



心配そうな麻凛の声が聞こえてくる。




「3階、の……トイレ……」



「わかった。今から行く」



「お願い……一人で来て……」



龍くんにわかったら、煌くんにも気付かれる。



それだけは、嫌だった。




「わかった」




電話を切って、トイレにしゃがみ込む。




あーあ……麻凛にばれちゃうね…………




仕方ない……か………




「愛依!?………っ!」



「麻凛………」



「ちょっと待ってて」




すると、個室の外からガタガタと音が聞こえてきた。



麻凛………?




何をしているのかと、思ったら、個室の扉が開いた。




「愛依!」