「ううん、何でもない!行こう!」
煌くんの腕を引き、歩きだした。
さっき負った痛みを我慢しながら。
「じゃあね、煌くん。
また、お昼ね?」
煌くんと別れ、自分の教室へと向かう。
少し歩いて後ろを振り返り、誰もいないことを確認し、上履きを脱ぐ。
靴下は黒だからわからないけど、上履きに少しだけ赤い点々があった。
思いっきり踏んだからな……
次からは、履く前にちゃんと確認しよ………
上履きを履いて、ふと横を見ると、ちょうど掲示板があった。
さっきの画鋲をポケットから取り出し、掲示板に刺した。
「おい」
「あ、龍くん。おはよう」
画鋲を刺してると、龍くんが現れた。
「はよ……つうか、何やってんの?」
「ん?これ?
画鋲拾ったから刺してるだけだよ」



