愁さんは、意地悪な顔をしてそう言った。
「なんで………」
「この場合、誰がなんて言おうと煌は言うこと聞かないと思うよ。
愛依ちゃんが諦めて?」
「えぇぇ!?」
愁さんは、わたしに諦めろと言う。
篤斗くんに視線を移せば、
「僕に頼んでもダメだよ〜。
僕もそっちの方がいいと思う!
きーくんの機嫌が良くなるし」
な、なんで……みんな………
もう一人は、煌くんには逆らえないから頼んでも無駄。
「みんな、敵だ………」
「残念だったな」
煌くんは満足げな顔をしている。
「煌くんなんか、もう知らない!」
わたしは、煌くんから顔を背けた。
だけど、今の煌くんには効果はなくて、逆に引き寄せられた。



