恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】




愁さんは、意地悪な顔をしてそう言った。



「なんで………」



「この場合、誰がなんて言おうと煌は言うこと聞かないと思うよ。
愛依ちゃんが諦めて?」



「えぇぇ!?」




愁さんは、わたしに諦めろと言う。




篤斗くんに視線を移せば、


「僕に頼んでもダメだよ〜。
僕もそっちの方がいいと思う!
きーくんの機嫌が良くなるし」




な、なんで……みんな………



もう一人は、煌くんには逆らえないから頼んでも無駄。



「みんな、敵だ………」



「残念だったな」




煌くんは満足げな顔をしている。




「煌くんなんか、もう知らない!」




わたしは、煌くんから顔を背けた。



だけど、今の煌くんには効果はなくて、逆に引き寄せられた。