恋する*memory〜記憶をなくしたわたし〜【完結】




「えっ?」



なら、どうやって………?



「愛依ちゃん、理事長に頼んだのは、そいつだよ」




愁さんは、今日もパソコンをしている。

右手でパソコンを弄りながら、反対の手で指したのは、煌くんだった。





「煌くん?」



「そうだよ。ほとんど煌だ」



「チッ…………」



「そうだったんだ……
ありがとう、煌くん」



「別に………」





すると煌くんは、わたし達の座る真ん中に置いてあったパンの袋を開け、わたしの口に入れた。



朝もこんなだったのに………また?




「ちょ………」



わたしは、口に入った分だけ飲み込み、他のは手に持った。




「ちょっと!煌くん!
何するの!?」



「…………」



「もう!人がせっかく感謝してるのに……なんでこんなことするかな!!」