「そんな、心配しなくても大丈夫だよ」
「いや、お前はそそっかしいからな。
誰かにみてもらわねぇと」
「何おう!!そんなことなっ………!」
「きゃー!!」
立ち上がって反論しようとしたけど、滑って転びそうになった。
煌くんに抱きとめられて転ばずにすんだけど、おかげで周りがうるさい。
「言わんこっちゃねぇ……」
「うう、ごめんなさい………」
わたしは煌くんから離れて謝った。
「行くぞ。
愁達が待ってる」
「行くって……どこに?」
「屋上」
そう言って、わたしの手を掴み、歩き出す煌くん。
「あっ、麻凛!
また、あとでね!」



