少しずつ、声援が大きくなる。
「どうしたのかな?
2年の階に来るなんて珍しいわね」
この学校は、1、2年が3階。
3年が2階、というふうになっているみたい。
だから、3年が3階の廊下を歩くことはない。
「愛依」
いつの間にか、煌くんは、わたしのクラスのところまで来ていた。
「獅子戸先輩!ちわっす!!」
カラフルな頭をした人わたしのクラスの人達が、一斉に立ち上がり挨拶をした。
煌くんはそれに軽く返す。
上下関係しっかりしてるんだ………
と、呑気にそんなことを考えていた。
「おい、愛依!」
「あっはい!」
名前を呼ばれてハッとする。



