-JJ side-

「ジェジュン兄~」

「あ~ユチョン?おはよぉ。なあに?」

陽気な声でユチョンが話しかけてきた。

「これ。ユノ兄からじゃない?手紙?なん すかね??」

ありがとう。と言って受け取った。

この手紙を読むなり俺は床に吸い寄せられ るように膝をついた。泪なんて出なかった 。無意識にユノの部屋へと向かう。

バンッ

「ユノ!!」

其処には誰も居ない。テーブルの上には俺 とオソロのリングが丁寧に箱に仕舞ってあ る。 ユノは何処に居るのだろう。胸騒ぎがした 。でもユノの部屋から出て行くことは出来 なかった。 静かな部屋には俺の五月蝿い心臓が鳴り響 いていた。

暫くすると後ろから遠慮がちに俺の名前が 呼ばれた。

「ジェジュン…兄??」

後ろを振り返るとユチョンとジュンスとチ ャンミンが立っていた。

「どうしよう…ノが…ユノ…が!!!」

ここで初めて泪が頬を伝った。俺は朝ユチ ョンから貰った手紙を見せた。

「ちょ!!これって」

「ユノが…居なくなっちゃった…はは…」

「やっぱり…」

「え?チャンミンなに??」

「昨日、ユノ兄が僕に言ったんです。『ジ ェジュンを頼む』って。初めはその意味が 分かりませんでした。でも今分かりました 。きっとユノ兄は死ぬつもりでは?でも死 ぬ理由は僕には分かりませんが。死なない のならば此処からジェジュン兄から遠くへ 行くつもりでしょう。」

その言葉を聞いて頭が真っ白になった。死 ぬ?何で?俺何かした?其の言葉だけが頭 をクルクルと回っている。

兄!?兄!!!!

3人が俺の名前を呼んでいる。でも何もか も聞こえない。 暫くすると左の頬に痛みが走った。

「兄!!いい加減にしてください!此のま まで良いんですか!?ユノ兄を失っても良 いんですか!?貴方にはかけがえのない存 在なんでしょ!?後悔しても知りませんよ 。さぁ。行きますよ。探しに、行きますよ !?」

「ちゃ、ちゃんみん…」

こんなチャンミンを見たのは初めてだ。

「僕だって嫌ですよ。ユノ兄を失うのは。 」

チャンミンには珍しい一粒の泪を見た。 俺は立ち上がり部屋を出た。 ユノから貰った手紙を握り締めて。