文句を言おうと、少し早めに歩こうとしたらいきなり、振り返ってあたしを見た
「まあ、咲奈には無理だろうけど」
はははっと笑う将にムカついて、バシッと頭を叩いてやった
「いてっ!本当のこと言っただけだろ?」
「そうですよーだ。あたしには無理だもん」
痛がる将を無視して、あたしは歩きだした
もう将なんて知らない!
「ちょっ、咲奈!話聞けって!」
あたしの腕を掴んで、焦ったように言う将
「なによ!どうせからかうんでしょ?」
将の手を振り払って、にらんだ
あたしは真剣だって言うのに!
「違うって!」
「何が違うのよ!」
そう言って、再度にらんもうとした瞬間、目の前が真っ暗になった
「へ?なに?」
何がおこったのか理解できず、固まってしまったあたしの耳元で将の声がした
「梶太郎さんなんて諦めて、俺にしろよ」
え?
更に固まってしまったあたしは、どうすることも出来ず、ただ将の言葉を聞いていた
「ずっと好きだった。出会ったときからずっと。いい加減、気づけよ」
その時に、抱きしめられてるんだって頭が理解した

