「亜美は綺麗で大人っぽいし、あたしの気持ちなんて分かんないよ」
亜美と比べたら、あたしなんてお子ちゃまみたいなもんだ
亜美が羨ましいくらいだよ
「分かんないわよ。分かるわけないじゃない」
亜美は雑誌からあたしに目を向けた
そんなはっきり言わなくてもいいじゃん…
更に落ち込むあたしに、亜美は話を続けた
「だから、口があるのよ。気持ちを伝えるために。咲奈は伝えること出来るでしょ?」
にこっと微笑んであたしの頭を撫でてくれる
冷たいことを言うけれど、必ずアドバイスをくれる亜美があたしは好きだな
でも、
「あたしに、聞けと言っているのですか?」
「もちろん。当たり前でしょ?」
ニコニコしながら、言ってるけど、目が笑っていないから怖いんだけど!
「それが出来たら今悩んでないよ!」
全く、亜美って奴はズバズバと何でも言ってしまう
それも、羨ましいくらいだよ