恋物語



梶くんは、あたしから手を離すと、頭の後ろを掻きながら話を続けた



「あの日、お前が見たっていう女…あれ、お前の兄貴、咲眞だよ」


「へ?咲兄…?」



困ったように、恥ずかしさを含んだ顔をしている梶くん



「あの店な…カップルしか入れないんだよ…そしたら、咲眞が


『プロポーズするには下見が必要だろ?』


なんて言って、俺を女装させようとしたんだ」



「じ、女装!?って!プロポーズ!?」



だ、誰が誰に!


それって、あたし聞いていいの!?



涙なんか、いつの間にか引っ込んで興奮状態のあたし


こんな話聞いて、興奮しないほうがおかしいと思うけど



「プロポーズは、咲眞が彼女に」



さ、咲兄…頑張れ



「って、話の続きは?」



「あぁ、んで、俺が女装させられたけど、あまりにもキモすぎて断念」


「ぷっ…」



想像しただけで笑えるwww



「笑うな!ったく、ついでだから、咲眞も女装してみたんだよ!そしたら、あまりにも綺麗すぎて、こっちのがいいってなって、あの組合せになったわけ」