「どうしよう…」
昼休みあたしは机に突っ伏して呟いた
「どうしようって、見てしまった現実は変わらないと思うけど?」
なんて、亜美は言う
確かに…
「それはそうだけど…今までのあたしの努力はどうなるのよー…」
そう
今まであたしは、兄の親友の梶太郎くん(通称:梶くん)にアタックしまくっていた
会うたびに「好き!」って言って言っていた
なのに、昨日見てしまったんだ
梶くんと綺麗な女の人が腕を組んで、高そうなレストランに入っていくのを…
あたしは、その場を動くことが出来ず、レストランに入っていく2人をただ見ているしか出来なかった
「なんで振り向いてくれないんだろう…」
「そんなの決まってるじゃない。あんたが子供だからよ」
あたしの横で、雑誌を読みながら真顔で答えてる亜美
そりゃ梶くんから見たらあたしは子供だよ
まだ高校生だし、梶くんは社会人だし
そんなの分かってるもん
だから梶くんに少しでも近付けるように大人になろうと頑張っていたのに…