恋物語



「ねぇ、本当は何を話してたの?」


「何言ってんだよ。まだ寝ぼけてんのか?」



なんて、大笑いしてる



「そんなに笑わなくてもいいじゃん!ばか」



ムカつく…



「ごめんって、そんなに怒んなよ」


「怒るよ!」



そんなに面白かった?



「ははっ…そんなに元気なら熱下がったようだな」



確かに、言われてみれば体が少し軽くなったような気がする



「そうかも。ありがとう、将」


「おう。じゃ、帰るよ。お大事に」


「うん」



将が部屋から出ていったあと、入れ変わりに梶くんが入ってきた



「具合はどう?」


「結構いいよ」



近づいてきた梶くんがあたしに手を伸ばしてきたのに気付き、あたしはとっさに避けてしまった



「も、もう大丈夫だから、1人で大丈夫」



慌てて口から出たのは、そんな言葉だった



「そっか…咲眞と1階にいるから、何かあったら降りておいで」


「分かった。ありがとう」



部屋から出ていく梶くんの背中を見て、あたしは泣きそうになった


あの日から、梶くんと上手く接することが出来ない


今みたいに、避けてしまったり、上手く話せない