「高橋先生は俺の姉貴だよ。」
はっ…?
お姉さん?
でも…。
「お姉さん?でも、名字が‥。」
高橋先生は笑いながら私の方に近寄ってきた。
「はい、幸斗の姉です。前に少し言ったけど、私には旦那がいるのよ?」
はい‥?
旦那…あぁ~だから名字が違ったのか…。
って私…すごい誤解を…。
「分かったか?変な誤解はしなくていいんだよ?」
幸斗は笑顔がそう言うと高橋先生に何かを伝えていた。
高橋先生は亜美に目で何かを伝えると2人して病室を出ていった。
それにしても…私は恥ずかしすぎて幸斗の目を見られなかった。
「葵ちゃん、こっちおいで。」
幸斗を私を手招きするとベッドの隣にあるイスに座らせた。
改めて幸斗を見ると細い腕には何本も点滴の管があって。
幸斗は具合が悪いんだと言うことを改めて思った。

