バサッ。 先生は私の気持ちも知らないで布団をはがした。 「嫌っ!」 「えっ、葵ちゃん泣いてるの?」 …。 「泣いてないわよ。」 「じゃあどうして目が腫れてるの?」 「あんたに関係ないでしょ?」 「関係なくないでしょ?僕は葵ちゃんの副担当医ですから。」 「うるさい!いいから出ていってよ!!」 私はありったけの声で叫んだ。 もう、誰の顔も見たくなかった。 そんな私にビビったのか佐武先生も出ていった。 はぁ。 しかし…五分もしないうちに佐武先生は戻ってきた。 何やら、濡れたタオルを持って。