だから私…幸斗を救いたい。
そう思っても私は高橋先生みたいに医者じゃないから助けられないよね。
今の私には何ができるんだろう。
そう思いながら壁に寄りかかった。
その時、ピリッとした痛みがお腹に走った。その痛みはジワジワと広がって…しだいに立ってられなくなつた。
私はその場にしゃがんでお腹を押さえた。
痛みはどんどんひどくなって汗が大量に出てきた。
私は冷静に立ち上がろうとした。
しかし、立とうとした瞬間…今まで感じたことのない痛みを感じて大きくバランスを崩してしまった。
その時、壁に当たって、大きな音がした。
その音に気付いたのか、幸斗と高橋先生が急いで出てきてくれた。
「葵ちゃん!?ちょっと大丈夫!?」
「葵、大丈夫か?!」
2人が一生懸命に話しかけてくれるけど、私は痛みのせいで何も返事を返すことが出来なかった。
高橋先生は私のお腹を押さえたまま誰かに電話をしているようだった。
歩けない私を幸斗が診察室まで運んでくれた。
幸斗だって調子が悪いはずなのに…私、最低だよね。
しばらくして、岸井先生が来て、三人で話ていた。
私は痛みに耐えながらも三人の会話をしっかり覚えていた。

