あたしの家から一番近い駅から、○○駅まで約10分。
あたしは地下鉄に乗りながら、どんな人かなとか考えていた。
もちろん理想を言えば、かっこいい人がいい。
でも、現実はかっこいい人や、可愛い人なんて、ほんの一握り。
だから、高望みはしないことにした。
期待と不安…胸をドキドキさせながら、あたしは○○駅で地下鉄を降りた。
緊張で手が震えてうまく切符が改札口に入れれなかった。
改札を抜けたら、ヒューッと風が吹いた。
さすが北海道なだけあって、風が冷たい。
ゆっくり三番出口に向かって歩きながら、携帯を操作する。
先ほどかけたばかりの、まだ名前も知らない男の番号を表示した。
かけるか、かけないか迷っていたらあっという間に三番出口に着いてしまった。
あたしは、勇気を出して電話をかけた。
まさか…ね。
これが運命…とか思わなかったよ