れまは微笑むあたしに、ちゅっとリップ音をたてながら頬っぺにキスをした。
「れま?」
「ちあわせ?」
「ふっ…幸せだよ」
にっこり笑ったあたしに、れまは満足そうに首に手をまわして抱きついてきた。
そんなれまが可愛くて、あたしはギュッと抱き締めた。
もともと他の同年代の子供より、口数が少ないれま。
なついた人にしかペラペラ話さない。人見知りはしないのに、話しかけられても答えないことが多い。
まるで小さい頃のあたしを見てるようだった。
あたしに似ないかは心配だけど、きっとれまは将来モテるだろうなぁって思う。
でも、れまは日を追うごとに
話さなくなっていった。
