買い物を終えたあたしとれまは、あたしが学校で使う筆箱を買いに行き、そのあとはぶらぶら街を歩いていた。


れまと歩いていると、聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「バッカっ!!!!
なんでこっちなんだよ」

「リュウは黙ってろよ」


リュウ…援交チームにいる琉のことなのか。


振り向こうか、振り向かないかで迷っていたら…


「あれ?ほのかに似てない?」

「あ?どれだよ」

時すでに遅し。
れまを抱き上げてあたしは後ろに振り返った。

そこにいたのは援交チームの何人かだった。
振り向いたあたしをポカーンと口をあけて見ている。


「え……?」

「…ガキ?」

ぽつりぽつりと言葉を呟きながら彼らはれまを指差した。


「はぁぁ…妹ね」

「まじめに?」

「ガキいて援交やるバカいないでしょ」


れまは眠そうに彼らを見上げながら目を擦っていた。

妹が居ることを知れたのが嬉しかったのか、彼らは珍しそうにれまをじろじろ見ていた。

そんななか、ただ一人不機嫌な男が居るのをあたしは見つけた。