ガチャッという音と共に、みんなの視線が一気にあたしと雄平くんに。


「雄平じゃぁ〜ん!!!!」

「もしかして、言ってた女?」

「あぁ。ほのかな」


あたしはぐるりとチーム全員を見たあと、雄平くんに視線を移した。


「煙草、吸いたい」

「…はいはい。
そこ座りなよ。灰皿そこね」


言われた通りソファーに座り、あたしは煙草を吸い始めた。

気付いてはいたが、先程から感じる視線。


「なに?」

「ほんとに…人間?」

「失礼だね。人間だけど」

「まじな人形みてぇ」


あたしをまじまじ見ていた男は言った。
人形みたいだと…。
これを言われるのも慣れたもの。


「てか、生意気〜!」

猫っ毛の金髪頭が言った。
でも、その顔は怒ってなんかなくて、むしろ楽しんでいる。


「だから?」

「気に入った!
お前、根性座ってんな」


そう言った男は、明らかに本職の顔をしていた。
坊主頭の男を雄平くんは、兄貴分だと紹介してくれた。