ふと槇さんと目が合った。 やばい…… 『……おい。そこにいないで入ってこいよ』 槇さんは怪訝そうな顔で俺を見据える。 「……」 無言でリビングに入る。 こんな状況で入れるわけないのに……! 『綾。お前の知り合い来てるけど』 『……柚だ』 綾は槇さんに言われてやっと俺に気づいたみたいだ。 俺が来ても槇さんからは離れない。 子供のようにしがみついている。