「……俺、学校行きますね」 『……わりぃな』 俺なんかに目もくれず、槇さんの腕の中で泣いている綾から目を背けて、家を飛び出した。 俺は学校とは反対方向に走った。 なんで、今更……!! 綾を一人にさせたくせに!! 一年以上ほったらかしてたくせに!! 綾がどんな気持ちでいたか…… くそっ……なんでっ…… 俺じゃダメなんだよっ……