槇が差し出したキャラメルを口に放り込むと、口の中が甘さでいっぱいになった。 『俺がずーっと傍にいてやる!』 満面の笑みで言い切った槇の表情を今でも忘れられない。 「――っ…離れたら許さないからね!ばーか!」 みんなの前で明るく振る舞うのは正直キツい。 でも、なぜか槇の前では辛くない。 この時から あたしの傍にはアイツはいた。 アイツの傍にはあたしがいた。