≪つれないな〜君がチクらなきゃこうはならなかったのに。雪ちゃんと“あの”コンビニの前で待ってるね〜!早くこないと、知らないよん?≫ 相手の男はそこまで言うと電話を切った。 馨の、せい? こいつは何を言ってるんだ? 『…いこ』 馨は俺の手を掴み、覚束ない足取りで歩き始めた。 「か、おる?馨のせいってどういう……」 『……歩きながら話すから、○×公園の近くのコンビニ行くよ』 そう返事をした馨の声だけでなく、繋いだ手も震えていた。