俺たちは教室には向かわず、学習室へと向かう。 屋上へは行けないし、学習室なら人はこないだろう。 前も来なかったし、大丈夫だよね。 相変わらず埃っぽい学習室は、稜との出会いを思い出させる。 ...懐かしいな。 『...懐かしいね』 稜も同じことを思っていたようで、ポツリと呟く。 空いてるスペースに座り込み、向かい合う。 「雪のこと、だけど」 『...うん』 俺は過去のことを話し始めた。