柚の顔がどんどん歪んでいく。 征服感があたしの心の中にチラチラと顔を出す。 それでも……どうもスッキリしない。 「りょっ…う!」 掠れた柚の声でハッとした。 あたし、今、何をっ……? 力を緩めると柚に抱きしめられた。 少しずつ頭が冷えていく。 頭を撫でられて思わずビクッとしてしまった。 よしよし、と頭を撫でてくれる柚が愛おしく感じる。 ああ、願う事ならそのままあたしを離さないでーーー……