……しばらくお互い無言だった。 雪は今何を考えているんだろう。 この再会は偶然? それとも必然なのか? 俺はどうしたら…… ヴーッヴーッ 静かな階段で小さくバイブの音がした。 その音でハッと我に返り、本来の目的を思い出した。 やっば……! 綾のことすっかり忘れてた!! 「……俺行くから」 俺は雪の返事も聞かず綾のいる病室へ向かった。 『またね、ゆーちゃん』 不適な笑みで呟いた雪のその言葉の意味を、 俺が知る由もなかった。