『ちょっと話すだけだ』 『やだ』 『……あのなぁ、』 綾が妙にごねる。 槇さんに至っては呆れてるし…… 「綾……すぐ終わるから」 ゆっくり腕を掴んでる手を離してぽんぽん、と頭を撫でて、宥めるように話した。 『……すぐだよ』 「ん」 納得したようには見えないが、渋々了承してくれた。 綾には何かあったら電話するように、とケー番を教えた。