*お向かい彼氏*







ハァ…とはいたため息は微かに白く漂って消える。




なんで今日に限ってこんな遅いの?




あたし、なんも聞いてないし。



光輝さん、いつも通りって言ったじゃん。







そんなことを考えてる間にも時間はどんどん進む。





もう少しで22:00。





…22:30…。








……23時……。








帰ろう。



ホントに補導されちゃう。





ローファーのつま先に少し痛みを感じながら階段を降りようとしたその時。









「…ちょっと、ちゃんと歩きなよ…。」










…光輝さん!?



聞き間違いじゃない、光輝さんだ…!










嬉しくて、勢いよく改札を見ると…










女の人を支えるあたしの彼氏が見えた。












…え。





ダレ?ソノヒト…