『窓の外見て。』



絵文字も何もない簡潔な6文字。



…窓の外?




不思議に思いながらも言われたとおりカーテンを広げ窓を開ける




「…あ……。」




上の方に見えたのはベランダに出た光輝さんの姿。





そしてまたケータイが光る。






『楽しかったよ。
もっと好きになった。おやすみ!』






「なっ…!」




すすすす好きって…!!?




画面を見て思わずバッと口を覆う。




見上げるように道路を挟んで光輝さんを見るとニッコリと笑ったのがわかった。






『おやすみなさい』







だいぶ恥ずかしいけど



それ以上に全部ストレートに伝えてくれる彼が嬉しくて





さっきのモヤモヤも気づいたら消えていた。








本当に…幸せすぎてどーにかなっちゃいそう。






「あはっ…好き、だってー!!」





誰も帰ってこないのを良いことに何度もケータイを見てにやける。






光輝さんとの保護メール、第一号。