「大河、お前どうしたんだよ?最近来てなかっただろ」
久しぶりに講義に出た3限、怪訝そうな顔で峰に聞かれる。
他の3人も心配してたみたいだった。
「彼女となんかあったのか?」
「……振られた…つーか居なくなった。」
「はっ!?」
声を上げたのは中山。持っていた荷物を全て落としてた。
いつも冷静なあいつにしては珍しい…。
「え…いなくなったってひかるが!?」
「…なんで呼び捨てしてんだよ」
でも…
もう俺にこんなこと言う資格ないのか…
ひかるの彼氏じゃないんだもんな。
「光輝、それって」
「…うん、それ。」
俺が八田にキスしたから。
浮気、だよな…。
気持ち、浮ついてなんかないけど。
なんで、なんであのとき間違えたんだよ。
その場は沈黙したまま、講義が始まった。

