*お向かい彼氏*







手紙を読んだのは、9月になってから。



夏休みが終わった初日にひかるを学校に迎えに行くと



泣きながら校門を通り抜ける祐希ちゃんを見つけた。





嫌な予感しかしなくて。





そして、もうひかるがこの街にいないことを知った。









なんでだよ…




夏休み終わったら話し合おうって




距離を置くのはそれまでだって…









わかってる。




俺が悪いことはわかってるけど







情けなくて情けなくてしょうがない。









眠れないベッドで毎日ひかるを思い出しては泣く日々。





メールを読み返したり



留守電聞き返したり




2人で撮った写真眺めたり…









いつからこんな女々しくなったのかわかんねーけど





ひかるがいないだけで



俺の世界は完全にモノクロになった。












ひかる



ひかる





会いたいよ。









繋がるはずのない電話をかけては








明かりのなくなったキミの部屋に涙した。








今なにしてる?



どこにいる?




俺のことなんて、もう忘れた…?