祐希が知ってるのは、旅行であったことまで。
そこから巧と別れたところまで一気に話した。
祐希の表情はくるくる変わって、それを見てるだけで懐かしい…。
「…それで、巧とはそれっきり。大学に合格してからこっちに戻ってきたんだ。ごめんね、会いに行かなくて…。」
全てを話し終わったとき、祐希は必死で涙を堪えてた。
怒らないの?
あたし、こんな自分勝手なことしたんだよ…?
あたしなんかのためにそんな顔しないでー…
「…相談してくれれば良かったのに…」
「…あたしは一度、全部を捨てたから。」
「それでも!私だってひかるの力になりたかったよ…!!」
あたしのために怒って、泣いてくれる友達を
どうしてあたしは切り捨てられたんだろう?
だけど、今更後悔したって遅いよね…。
謝っても謝っても、過去には戻れない。

