桜の下に
ドラマのワンシーンみたく抱き合う美少女2人。
それはそれは注目を浴びていたけど
そんなの知る由もないあたしは
目の前の祐希の姿だけがとにかく嬉しかった。
何度、何度会いたいと思ったか…
自分から連絡する術があったなら
必ずその想いに負けていたと思う。
「バカ…なんでいなくなったの…?ひかるに聞きたいこと、いっぱいあるんだよ。」
「ごめん…祐希、ごめん。」
しっかりと、細い身体を抱きしめた。
ごめんね。
悲しい想いさせて…。
震える肩から
痛いほど伝わる。
「私はひかるの親友じゃなかったの…!?」
「………。」
祐希に離すまいと強く手を引かれながら大学近くのファミレスに入った。

