*お向かい彼氏*






画鋲とかモノ隠すとか



そういうことがないのが救い。




まぁ受験で忙しいんだよね。






女の子には無視されて


リーダーには怒鳴られて


男子には告白されて




そんな毎日。





ひたすら勉強した。



ここよりもっとマシな環境にいきたくて



ただただ毎日勉強した。






タケ兄には心配されたけど。






志望校をきめるとき



もちろん保護者役はタケ兄。



担任にはあたしが言ってた学校や都内の私立、大学付属などを進められたけど



頑として断り公立にした。




払うのはどうせ親だけど…出来るだけお金をかけないように。




それに私立は色々と都合が悪い。






「本当に良いのか?」




「うん。校則多いのとかヤダし。」








笑わない日々。



作り笑いの日々。




ごめんね、タケ兄。




いっぱいいっぱい良くしてくれてるのに








こんな表情しか出来なくてごめんね。










そしてあたしは中学を卒業





第一志望だったかなりレベルの高い公立へ進学した。








最後まで、友達は出来なかった学校にはさよなら。





何の思い出もない。