「ねーね、夏希!
竜と李南付き合ってるんだって♪」
「へー」
弥生がわたしに言ってきたけど
もうショックとかそんなの感じない
わたしは。
直樹が好きなんだ
刻一刻と職場体験の日が近づくに
連れて、みんなで職場体験の場所を
聞き合っていた。
「夏希は惣菜屋でしょ?」
「うん!竜は?」
「俺は...梨果園?」
「まさか、青木梨果園?!」
「あーそれそれ!」
青木梨果園はわたしが行く
職場のすぐ隣にある。
わたしあそこら辺よく行ったから
ちょっと詳しいんだ~
「俺場所知らねんだよなー
ねー夏希ーお前詳しいだろ?教えて」
「んっとねー・・・」
「あっ違う!当日に俺お前んち行くから
そしたら教えて!」
「は?」
彼女いるのにそんなんしていーの?
「いやなんで?竜には
彼女いるっしょ?!」
「バレなきゃいーんじゃん!♪」
「うわあ...」
「ごめんごめん!まあお前んち行くから!」
なんで・・・?
李南に見つかって恨まれるの
わたしなんですけど・・・!
