ー市内大会2日目ー

今日は3000m。
他の2年生は800mの日。

朝から緊張がハンパない...
3000mも走りきれるかな・・・

そう思ってると、ふと頭に
アイツが浮かんだ。

ーーー・・・竜。

そうだ。竜に応援されたんだった。
もちろん家族にも友達にも
応援されたんだった。

みんなの喜ぶ顔が見たい。
頑張ろう・・・!

3000mの競技の時間になった。
顧問から背中を叩いてもらった。

これが意外と
背中をおされた感じで頑張れる。

「よしっ・・・」

太もも、肩、頬の順に
叩いてスタートラインに立った

『On your mark........Set』

バンっ!!!

ピストルの音が鳴り、
同時に選手がスタートした。

「前!!前!!!もっと前で闘え!!!」

1周するごとに顧問が
声をかけてくれる。

レースはラスト1周になった。

・・・ー«««夏希、ガンバー!!!!»»»ー・・・

みんなの声が聞こえる・・・
ラストスパート!!!・・・

ゴール!!!

4位で入賞した。
入賞、したんだ・・・!!!

「先輩お疲れ様です!!!」
「夏希ちゃんー!!お疲れーー!!!」
「夏希お疲れ!!んで入賞おめでと!」

「あっ、りがとう…ございます・・・!」

入賞、したんだ・・・!
わたし、入賞したんだ・・・!!

ー«««おめでとう、夏希・・・»»»ー

どこかでお母さんの声がした・・・。