ついにきた、バレンタインデー。
残念ながら、後期期末テストと
器用に重なってる。
ちなみにわたしは竜に
チョコを渡す勇気なんてなくて。
今年は友チョコだけのバレンタイン。
「そいえば夏希、好きな人いんの?
いつも俺ばっかりじゃね?」
「・・・知るか。いたとしても直樹には
教えないよ~!」
「マジかよー!なんで?」
「いや普通じゃん?とにかく言わない」
つーかあんたは早く弥生に告白しろよ
ってツッコミを入れたくなっちゃう。
そして麻理にも好きな人ができた。
光哉って名前。
同じクラスのサッカー部で
今のわたしの前の席の人。
わたしから見たら老け顔だけど
麻理から見たらイケメンらしい。
どこがどう見えて
イケメンになるのかなー?
なんて光哉の顔をじーっと見てると
「なんだよー。何見てんの」
「いやー老け顔だな~って。」
「散々見といて失礼なやつ!」
「いった!何でそこで叩くの~」
光哉はいつも軽くわたしを叩く。
麻理はそれをいつもうらやましそうに
言ってくるから、わたしは
麻理が光哉を好きって
打ち明けてくれてから、
頻繁に話すのをやめようと思った。
