月は10月に変わり、
制服は夏服から冬服に変わった。
制服の下からちょっとだけ見える
様々なカーディガンが可愛い。
先輩には青とかピンクとか紫とか、
文字入りの奇抜なのを来てる人もいた。
でもわたしたち1年生は、
紺色とか黒、キャメルっていう
定番の色のカーディガンだった。
ー・・・1人をのぞいて。
1年生にも1人、派手なカーデを
着てる人がいた。
咲坂望実ちゃん。望実ちゃんは
背が小さくて、可愛くて優しい。
そんな望実ちゃんが着てたカーデは
抹茶色で、制服からだらしなく
はみ出ている
「ちょっと望実、変わったな~」
麻理がポソッと呟いた。
「えっ、望実ちゃんって昔から
ああなんじゃないの??」
「ううん、違うよ。もっと大人しめだった
中学でイメチェンしたのかなあ・・・」
そんな望実ちゃんを
麻理は心配そうに見ていた
廊下に立ち尽くしていると
偶然通りかかった人の話が耳に入った
「知ってる?望実、竜と
付き合ってるらしーよ!」
「そーなん!?えー!
竜狙ってたのにい・・・」
